徳島大学総合科学部モラエス研究会

徳島大学総合科学部モラエス研究会の活動記録

【モラエス研究会例会・読書会10月1日】

【モラエス研究会例会・読書会10月1日】

予定通り10月1日に研究例会・読書会を開きました。
佐藤征弥先生がご用意されたレジメに沿って,『おヨネとコハル』中の「コハル」を中心に,人間関係という視点で作品の分析並びに解釈を進めました。
『おヨネとコハル』という著書は,どちらかというとコハルさんのことが主に描かれている印象があります。
当時結核という不治の病に罹り,若くして逝ったコハルさんに対するモラエスの思いというものが切々と伝わってきます。
コハルさんの死に,モラエスはおヨネさんの死を重ね,おヨネさんへの追慕にも身を焦がしていますが,自分よりも若い愛する者を失わなければならないその怒りにも近い悲しみはその文面からもひしひしと伝わってきます。屈折した文章の書き方に,私たち読者は,この作品が随想記でありながらも虚構の「物語」となっていることを忘れてはならないと思いますが,前々回でも話題になりました,作品冒頭に掲げられたエピグラフの言葉にある'a litteratura da peindade'の意味が,この「コハル」の章にも基底音のように流れていることが確認されたようでした。


   
   


まだもう少し先になりそうですが,神戸三宮へのツアーもぜひ企画したいと考えております。具体化したらまたご案内する予定です。


次回もまた,なにかといろんな学会の時期を迎えることもありますので,11月12日(土)を予定しております。 

   

研究例会・読書会

日時:平成23年11月12日(土) 10時30分〜12時

場所:徳島大学総合科学部1号館南棟3階 第1会議室

   (徳島市南常三島町1-1)

   ※お車でおいでの際には,工学部正門のゲートより入られて,図書館南側の駐車場に駐車いただきますようお願いいたします。ゲートに守衛さんが不在の場合は,インターホンを押して来意をお告げください。

問い合わせ先: 宮崎隆義

        電話:088-656-7131

        E-mail: miyazaki@ias.tokushima-u.ac.jp