【モラエス研究会例会・読書会】
2月26日に予定通り読書会を開催しました。
『徳島の盆踊り』は，死者への追慕，特におヨネさんへの追慕が底流としてあることは言うまでもありませんが，死者への思いが具体的な形を取っている「盆踊り」について「祭り」という観点で，ひろく身近な「祭り」に目を向けてみると何かと興味深いものがあります。さまざまな宗教における「祭り」や年中行事の中に見られる「祭り」など，そこには文化や民族などに関わる奥深くて興味深い精神性がうかがわれます。
それにしても，モラエスのいた頃は，眉山周辺の寺社や新町橋あたりがかなりな賑わいを見せていたようでした。モラエスが町中を歩きながらあちこちで目にしたらしい「ひな祭り」や「子供の日」のおおらかで開けっぴろげな華やかさは，今ではどうも外からは見られないようです。
今回は，みなさんの記憶にあるそんな昔の様子と今の違いなどで，ひときわ盛り上がり，さらにモラエスがよく散策したあたり，特に当時結構な賑わいを見せていた新町橋あたりの変遷が話題となりました。
現在は，徳島駅前に大規模百貨店があって，新町橋あたりから新町商店街は少し寂れたように感じられますが，モラエスがいた頃は，徳島の町の中心みたいなところだったようです。大学院のプロジェクト研究で，院生たちが新町橋あたりの変遷を調べて紹介してくれたものを，佐藤先生にパワーポイントのスライドで少し見せていただきましたが，一抹の寂しさを感じながらも，参加者の方々から，あそこはこうだった，あのあたりはこんなだったと，徳島生まれではない私たちにとっては，大変参考になりました。
昔の記憶を早く記録しておく必要があるかもしれません。
次回は，3月26日（土）の予定です。
次回も，これまでと同様に読書会として，『徳島の盆踊り』を読んでいきたいと思います。「徳島考」あたりを中心としながら，行きつ戻りつしつつ楽しみながらお話が交わせればと思いますので，興味をお持ちの方々には気軽においでいただけますようお願い申し上げます。また，話題の提供などもいただけましたら幸いです。昔はこのあたりはこうだった，ああだった，などの情報もお気軽にお寄せください。
研究例会・読書会
日時：平成23年3月26日(土) 10時30分〜12時
場所：徳島大学総合科学部1号館1階 地域交流プラザ（予定）
(徳島市南常三島町1-1)
※お車でおいでの際には，工学部正門のゲートより入られて，図書館南側の駐車場に駐車いただきますようお願いいたします。
問い合わせ先： 宮崎隆義
電話：088-656-7131
E-mail: miyazaki@ias.tokushima-u.ac.jp
