徳島大学総合科学部モラエス研究会

徳島大学総合科学部モラエス研究会の活動記録

【モラエス研究会例会・読書会5月18日】

5月18日(土)に例会・読書会を開きました。

このブログでも以前に紹介したことがありますが,モラエスの従兄弟の子孫に当たる方で,ベルギー自由大学のモライス教授ご一家が徳島に来られる予定です。今の予定では,6月30日(日)の夕方に神戸方面から徳島着,7月1日(月)のモラエス忌に参列,7月2日(火)には,京都方面にお帰りの予定です。
モライス教授は,ベルギー自由大学の心理学の名誉教授ですが,奥様も同じく心理学の教授で京都大学客員教授として来日されるのに合わせて,お嬢様とともに来日される運びとなりました。これも,このブログを見つけてくださった中村美代子先生のご縁がきっかけでご一緒に来られます。

モラエスが徳島に移り住んで100年目という節目に,モラエスゆかりの方々が来られるという不思議な巡り合わせに驚きを禁じ得ません。
モライス教授が,ベルギーで,ご自分の祖先が神戸,徳島に住んでいたこと,その像が神戸と徳島にあることを中村先生にたまたまお話になり,それがきっかけで中村先生が徳島に下見にいらしたり,奥様とお嬢様が来日されて神戸まで来られたりしているのですが,この徳島で,今でもモラエスのことが熱く語り継がれていることをお知りになれば,きっと驚かれることでしょう。

なお,モラエスもモライス(Morais)と綴っていたことがあります。モライス教授は,お名前が José Junca de Morais で,モラエスポルトガル語の発音自体はモライスの方が近いようです。

7月27日(土)には,NPO法人神戸外国人居留地研究会と合同の例会を開く予定です。こちら側からの発表と居留地研究会側の発表を交えたものを例会として行い,合わせて,暑い時ですが,モラエスゆかりの地の散策などを考えています。4月27日(土)には,その宣伝を兼ねて佐藤征弥先生とで神戸居留地研究会の例会に出席し,このモラエス研究会の紹介と,神戸関係のモラエスの絵はがきを少し紹介させていただきました。


今回の読書会では,近藤文子さんから,「オランウータン考」と「黒猫考」ということでお話をしていただきました。当時徳島にやってきた移動動物園のこと,そのときの人気者のオランウータン「三公君」のこと,大変興味深い内容でした。「黒猫」についても,モラエスが求めた黒猫が実はそうではなかったなど,おもしろいエピソードです。こうした小さな発見が,大きな発見や既成の捉え方を修正することもありますので,興味深いです。
佐藤先生からも,前回に引き続いて,モラエスがコハルに買ってあげた「綿縮み」の着物が「阿波しじら織」ではなかったのか,とこれもまたおもしろいお話でした。「久松は家にいません」の部分では,当時のスペイン風邪についてのご紹介でしたが,時間が足りなくて,次回にということになりました。


    

    


次回の研究例会・読書会もまた大学の行事や学会等の都合で変則的になり申し訳ございませんが,6月29日(土)を予定しております。 

例会・読書会は,本当に自由な雰囲気でおしゃべりをしておりますので,ご興味のある方は,どうぞ気軽にのぞいてみてください。



   

研究例会・読書会

日時:平成25年6月29日(土) 10時30分〜12時

場所:徳島大学総合科学部 1号館南棟3階 「第1会議室」

   (徳島市南常三島町1−1)

※お車でおいでの際には,工学部正門のゲートより入られて,図書館南側の駐車場に駐車いただきますようお願いいたします。ゲートに守衛さんが不在の場合は,インターホンを押して来意をお告げください。

参 加 費: 無料(申し込み不要)

読書会の内容:

 読書会の作品『おヨネとコハル』(岡村多希子訳, 彩流社, 2000円+税)

問い合わせ先: 宮崎隆義

        電話:088-656-7131

        E-mail: miyazaki@ias.tokushima-u.ac.jp