徳島大学総合科学部モラエス研究会

徳島大学総合科学部モラエス研究会の活動記録

【モラエス研究会例会・読書会5月28日】

【モラエス研究例会・読書会】

5月28日に予定通り例会・読書会を行いました。

前の記事にもお知らせしておりましたが,4月29日(金)に,徳島ロータリークラブが催されました養航路探訪に,ポルトガル協会並びに研究会のメンバーが一部便乗参加させていただくということで,参加いたしました。
天気にはたいへん恵まれましたが,小さな無蓋の船で,吹きさらしの片道3時間あまりはかなり大変なものでした。航路は,その時の潮の加減が大きく影響するということで,当日も,往きは予定の航路では水深が浅すぎて航行できず航路変更となりました。なんとか遠回りをして進みましたが,途中の水門を通るのは大変面白いものです。パナマ運河スエズ運河の方式通り,上流下流の堰を閉ざして水深を調整しながらの航行は楽しいのですが,堰の下を通る時の水ぬれには,傘やカッパがぜひとも必要です。

お昼には,鳴門ウチノ海総合公園で弁当で食事,そのあと塩田屋敷・福永家住宅を見学して,また3時間あまりをかけて帰ってきましたが,結構疲れました。しかし,モラエスもこうした航路を経験したということを思いますと,感慨深いものです。多少変化はあるものの,同じような風景を眺めたに違いありません。

こうした航路や,徳島市内のひょうたん島クルーズなど,もう少し観光に水路が整備されたら,きっと面白い徳島の姿になるに違いありません。


5月28日(土)には,これからの読書会で取り上げる作品を『おヨネとコハル』にするということで,ポルトガル協会と翻訳者の岡村多希子先生のご好意で本をご用意いただき,2割引でご提供させていただくことになりました。これから参加を考えていらっしゃる皆様も,どうぞご購入いただけましたら幸いです。

この日の例会では,コハルが生んだ子供について,資料を検討しながら,みなさんで話が弾みました。なかなかデリケートな面がありますが,今となってはなかなか真実を確かめることはかなわないようです。しかし,モラエス自身に照らして,その気持ちを,彼が書き残した文章や,当時のいろんな方からの伝聞から推測して見ることは可能なのだろうとは思います。むしろ,そうすることによって,複雑なモラエスの心の,ひいては私たち自身の心のひだが,すこしは見えてくるのかもしれません。



次回は,6月25日(土),10時30分から12時までを予定しております。
この時には,徳島で朗読サロンを主宰しておられる住友美代子さんにお願いして,『おヨネとコハル』の中の一部を朗読してもらうことを考えております。作品を朗読していただいて,じっくりと味わうことで,また思いがけない発見ができるかもしれません。



研究例会・読書会・朗読会
「朗読で味わう『おヨネとコハル』:
島朗読サロン「さざなみ」主宰,住友美代子氏」

日時:平成23年6月25日(土) 10時30分〜12時
場所:徳島大学総合科学部1号館南棟3階 第1会議室
   (徳島市南常三島町1-1)
   ※お車でおいでの際には,工学部正門のゲートより入られて,図書館南側の駐車場に駐車いただきますようお願いいたします。ゲートに守衛さんが不在の場合は,インターホンを押して来意をお告げください。

問い合わせ先: 宮崎隆義
        電話:088-656-7131
        E-mail: miyazaki@ias.tokushima-u.ac.jp